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判型:文庫判
ページ数:356ページ
初版:1972年3月10日
ISBN:978-4-488-12003-0
Cコード:C0197
文庫コード:M-ア-1-5
●青井夏海氏推薦——「意外にして皮肉、そして哀しみに満ちた結末。」
戦後のわが国に紹介されたミステリ作家のなかで、もっとも広く歓迎されたサスペンス・スリラーの第一人者ウィリアム・アイリッシュの傑作の粋を集めた、待望の短編集。大都会のなかの人間の孤独、しのびよる死の影の戦慄、絶望と焦燥にさいなまれる犠牲者等、常に意表をつく技巧と主題の多様性に加えて、作者の独壇場ともいうべき哀切な雰囲気描写と緊迫したサスペンスは永遠に読者を魅了せずにはおかない強烈な磁力を秘めている。本集には、名作「晩餐後の物語」、日本を舞台にした「ヨシワラ殺人事件」など8編を収録した。
「晩餐後の物語」
「遺贈」
「階下で待ってて」
「金髪ごろし」
「射的の名手」
「三文作家」
「盛装した死体」
「ヨシワラ殺人事件」
ウィリアム・アイリッシュ
1903年、アメリカのニューヨーク生まれ。1926年、普通小説Cover Chargeでデビュー。主にコーネル・ウールリッチという名前で創作活動を行い、1940年以降次々とすぐれたミステリを発表する。哀切な雰囲気描写と緊密な文体で、他の追随を許さぬ独自の境地を切り開き、サスペンスの第一人者となった。代表作に『幻の女』『暁の死線』『黒いカーテン』などがあり、短編にも類まれな手腕を発揮している。また『夜は千の目を持つ』「裏窓」など映画化された作品も多い。1968年没。