判型:四六判上製
ページ数:282ページ
初版:2019年3月15日
ISBN:978-4-488-02560-1
Cコード:C0093
装画:辻恵
装幀:小柳萌加(next door design)
学生時代の同級生に助けを求められる夢を見た。大学を休学して、ぼくの前から去っていった夏日薫。いまでは、彼女が大女優として活躍する一方で、ぼくは妻を失い細々と探偵業を続けている。ところが夏日薫が手がけた舞台『ハムレット』の最終リハーサルを前に、彼女を含む主要キャスト五人が死亡するという事件が起きた。あの夢はお告げなのか? しかし何をしたらいいのかわからない。だから同業の笹野里子さんに電話をかけてみたのだが……。夢想の探偵・山浦歩&危険な女探偵・笹野里子がセンセーショナルな事件に挑む。独特の推理と、芦原文体が絡み合う魅惑の長編ミステリ。
芦原すなお
(アシハラスナオ )1949年香川県生まれ。早稲田大学文学部卒、同大学院博士課程中退。86年『スサノオ自伝』でデビュー。90年発表の『青春デンデケデケデケ』で第27回文藝賞、第105回直木三十五賞を受賞。主な著書に『ミミズクとオリーブ』『嫁洗い池』『わが身世にふる、じじわかし』『月夜の晩に火事がいて』『雪のマズルカ』などがある。