第15回ミステリーズ!新人賞受賞作収録

チョウトシテシス

蝶として死す

  【単行本版】

平家物語推理抄

羽生飛鳥


蝶として死す

ジャンル
国内ミステリ > 歴史ミステリ
国内ミステリ > 連作短編集
レーベル
ミステリ・フロンティア

判型:四六判仮フランス装
ページ数:284ページ
初版:2021年4月9日

ISBN:978-4-488-02012-5
Cコード:C0093

装画:立原圭子
装幀:岩郷重力+WONDER WORKZ。


内容紹介

*第4回細谷正充賞受賞作

寿永二年(一一八三年)。源氏の木曾義仲軍から逃れるため、平家一門は都を捨て西国に落ち延びた。しかし、異母兄・清盛に疎まれ、折り合いが悪かった平頼盛は一門と決別。義仲の監視を受けながらも、妻子やわずかな家人と共に都に留まっていた。そんな頼盛に、彼が一門きっての知恵者であると聞きつけた義仲は、意外な頼み事を申し入れてきた――「三月前の戦で落命した恩人・斎藤別当実盛の屍を、首がない五つの屍から特定してほしい」。恩人を弔えぬのは武将の恥、断れば頼盛を討ち、己も自害すると義仲に押し切られ、頼盛は難題に挑むことにするが……。『平家物語』や謡曲『実盛』にも取り上げられている実盛の最期を題材にした、第十五回ミステリーズ!新人賞受賞作「屍実盛(かばねさねもり)」ほか、全五編収録。
清盛が都に放った童子は、なぜ惨殺されたのか? 高倉天皇の庇護下にあったはずの寵姫は、どのようにして毒を盛られたのか? 平家の全盛期から源平の争乱へとなだれ込んでゆく時代に、推理力を武器に生き抜いた頼盛の生涯を描く、歴史ミステリ連作集。


目次

「禿髪(かぶろ)殺し」
「葵前(あおいのまえ)哀れ」
「屍実盛(かばねさねもり)」
「弔千手(とむらいせんじゆ)」
「六代(ろくだい)秘話」



羽生飛鳥

(ハニュウアスカ )

1982年神奈川県生まれ。上智大学卒。2018年「屍実盛(かばねさねもり)」で第15回ミステリーズ!新人賞を受賞。2021年同作を収録した『蝶として死す 平家物語推理抄』でデビュー。同年、同作は第4回細谷正充賞を受賞した。他の著作に『揺籃の都 平家物語推理抄』『『吾妻鏡』にみる ここがヘンだよ!鎌倉武士』がある。また、児童文学作家としても活躍している(齊藤飛鳥名義)。