センネンキノタミ

千年紀の民

  【単行本版】

J・G・バラード
増田まもる


千年紀の民

ジャンル
SF > SF
レーベル
海外文学セレクション

判型:四六判上製
ページ数:302ページ
初版:2011年1月25日

ISBN:978-4-488-01650-0
Cコード:C0097


装幀:岩郷重力+WONDER WORKZ。


内容紹介

ヒースロー空港で発生した爆破テロ。精神分析医デーヴィッド・マーカムはテレビ越しに、事件に巻き込まれて負傷した先妻ローラの姿を目撃する。急ぎ病院に駆けつけたが、すでに彼女の命は失われていた。その「無意味な死」に衝撃を受けて以降、ローラ殺害犯を捜し出すためデーヴィッドは様々な革命運動に潜入を試みるが……。新たな千年紀(ミレニアム)を求め“革命”に熱狂する中産階級。世紀のSF作家バラードの到達点。訳者あとがき=増田まもる

*第9位『SFが読みたい!2012年版』ベストSF2011海外篇

文庫版では『ミレニアム・ピープル』と改題しました。



J・G・バラード

英国を代表する作家。1930年、上海生まれ。「人間が探求しなければならないのは、外宇宙(アウター・スペース)ではなく、内宇宙(インナー・スペース)だ」として、SFの新しい波(ニュー・ウェーブ)運動の先頭に立った。終末世界を独自の筆致で美しく描き出した〈破滅三部作〉と呼ばれる『沈んだ世界』『燃える世界』『結晶世界』や、濃縮小説(コンデンスト・ノベル)と自ら名づけた手法で書き上げた短編を発表し、その思弁性が多くの読者を魅了した。『太陽の帝国』はスピルバーグ監督、『クラッシュ』はクローネンバーグ監督、『ハイ・ライズ』はベン・ウィートリー監督によって映画化された。他の著作に《J・G・バラード短編全集》全5巻、『殺す』『コカイン・ナイト』『人生の奇跡J・G・バラード自伝』など。2009年没。


増田まもる

(マスダマモル )

1949年宮城県生まれ。早稲田大学文学部中退。英米文学翻訳家。訳書にJ・G・バラード『ミレニアム・ピープル』、『楽園への疾走』、E・マコーマック『隠し部屋を査察して』、『パラダイス・モーテル』他多数。