J・G・バラードタンペンゼンシュウ3

J・G・バラード短編全集〈3〉

終着の浜辺

J・G・バラード
柳下毅一郎 監修
浅倉久志 他訳


J・G・バラード短編全集〈3〉

ジャンル
SF > 短編集
シリーズ
J・G・バラード短編全集 3

判型:四六判上製
ページ数:410ページ
初版:2017年5月31日

ISBN:978-4-488-01060-7
Cコード:C0097

装画:エドゥアルド・パオロッツィ
装幀:岩郷重力+WONDER WORKZ。


内容紹介

『結晶世界』『ハイ・ライズ』などの傑作群で、叙事的な文体で20世紀SFに独自の境地を拓いた鬼才の全短編を五巻に集成。第三巻には本邦初訳の「イルミネーテッド・マン」を含む19編を収録。
収録作品解題=柳下毅一郎/特別寄稿「内宇宙の造園師」=山野浩一


目次

「ヴィーナスの狩人」
「エンドゲーム」
「マイナス1」
「突然の午後」
「スクリーン・ゲーム」
「うつろいの時」
「深層珊瑚の囚人」
「消えたダ・ヴィンチ」
「終着の浜辺」
「光り輝く男」
「たそがれのデルタ」
「溺れた巨人」
「薄明の真昼のジョコンダ」
「火山は踊る」
「浜辺の惨劇」
「永遠の一日」
「ありえない人間」
「あらしの鳥、あらしの夢」
「夢の海、時の風」



J・G・バラード

英国を代表する作家。1930年、上海生まれ。「人間が探求しなければならないのは、外宇宙(アウター・スペース)ではなく、内宇宙(インナー・スペース)だ」として、SFの新しい波(ニュー・ウェーブ)運動の先頭に立った。終末世界を独自の筆致で美しく描き出した〈破滅三部作〉と呼ばれる『沈んだ世界』『燃える世界』『結晶世界』や、濃縮小説(コンデンスト・ノベル)と自ら名づけた手法で書き上げた短編を発表し、その思弁性が多くの読者を魅了した。『太陽の帝国』はスピルバーグ監督、『クラッシュ』はクローネンバーグ監督、『ハイ・ライズ』はベン・ウィートリー監督によって映画化された。他の著作に《J・G・バラード短編全集》全5巻、『殺す』『コカイン・ナイト』『人生の奇跡J・G・バラード自伝』など。2009年没。


柳下毅一郎

(ヤナシタキイチロウ )

翻訳家、映画批評家。1963年、大阪府生まれ。東京大学工学部卒業。著作に『愛は死より冷たい──映画嫌いのための映画の本』『シネマ・ハント──ハリウッドがつまらなくなった101の理由』などがある。主な訳書はJ・G・バラード『クラッシュ』、ニール・ゲイマン『ネバーウェア』、R・A・ラファティ『地球礁』『宇宙舟歌』、ジーン・ウルフ『ケルベロス第五の首』『デス博士の島その他の物語』(共訳)、アラン・ムーア&エディ・キャンベル『フロム・ヘル』など。