【第38回星雲賞受賞】
“60分戦争”で文明が荒廃した未来。世界は都市間自然淘汰主義に則り、移動しながら狩ったり狩られたり、食ったり食われたりを繰り返す都市と、それに反発する反移動都市同盟にわかれて争っていた。移動都市ロンドンに住むギルド見習いの孤児トムは、ギルド長の命を狙う地上からきた謎の少女ヘスターを助ける。だが、それが彼の運命を一変させた。過酷な世界でたくましく生きるトムとヘスターの冒険を描いた、傑作シリーズ開幕。訳者あとがき=安野玲
*第8位『SFが読みたい!2007年版』ベストSF2006海外篇
*第10位『本の雑誌増刊・おすすめ文庫王国2006年度版』ジャンル別ベスト10・SF(大森望氏選)
* Amazon.co.jp「Best Books of 2006 エディターズ・ピック」のSFベストに選出
フィリップ・リーヴ
1966年英国生まれ。イラストレーターとして活躍していたが、子どものころに読んだ『指輪物語』や〈ナルニア国物語〉が忘れられず、自らも創作の筆をとる。デビュー作『移動都市』が大評判になり、英国のネスレ・スマーティーズ賞などいくつもの賞を受賞。四作目にあたる『廃墟都市の復活』でガーディアン賞に輝いた。また『アーサー王ここに眠る』ではカーネギー賞を受賞。名実ともに英国を代表する作家のひとりとなる。