ケッショウギンガ

結晶銀河

年刊日本SF傑作選

大森望日下三蔵


結晶銀河

ジャンル
SF > アンソロジー
レーベル
創元SF文庫

判型:文庫判
ページ数:556ページ
初版:2011年7月29日

ISBN:978-4-488-73404-6
Cコード:C0193
文庫コード:SF-ん-1-4

装画:Nakaba Kowzu
装幀:岩郷重力+WONDER WORKZ。


内容紹介

2011年度星雲賞日本短編部門受賞作、小川一水「アリスマ王の愛した魔物」を収録!

'10年代の日本SFは、ここから始まる
第2回創元SF短編賞受賞作を収録
【第3回創元SF短編賞公募開始!】

本巻は、おそらくこれまでで最もSF濃度の高い一冊になったと思う。今年は対象作品全体に占める直球SF作品の数が、例年になく多かったためである。第一世代の超ベテランから未知の新人まで、14人の作家の手になる2010年の日本SFの収穫──。SFというジャンルの楽しさをたっぷりと味わえることを、編者を代表してここにお約束します。 ──日下三蔵(序文より)

本集収録作はこれまでの3巻と違って、そのほとんどが狭義のジャンルSFに分類される。といっても、べつだん編集方針を転換して保守回帰したわけではなく、ジャンルSFにそれだけ収穫が多い1年だったのである。これまで、なるべく幅広い媒体から作品を選ぶことを心がけてきたが、2010年に関するかぎり、狭義のSFのレベルが高すぎて、SF度の低い作品まで範囲を広げる余地がなかったというのが正直なところ。昨秋、「日本の短編SFは今がまさに黄金時代かもしれない」と書いたが、それが掛け値なしの事実であることは、本書を一読すれば、たちどころに了解していただけるのではないかと思う。 ――大森 望(後記より)


目次

冲方 丁「メトセラとプラスチックと太陽の臓器」
小川一水「アリスマ王の愛した魔物」
上田早夕里「完全なる脳髄」
津原泰水「五色の舟」
白井弓子「成人式」
月村了衛「機龍警察 火宅」
瀬名秀明「光の栞」
円城 塔「エデン逆行」
伴名 練「ゼロ年代の臨界点」
谷 甲州「メデューサ複合体」
山本 弘「アリスへの決別」
長谷敏司「allo, toi, toi」
眉村 卓「じきに、こけるよ」
酉島伝法「皆勤の徒」(第2回創元SF短編賞受賞作)



大森望

(オオモリノゾミ )

1961年高知県生まれ。京都大学文学部卒。翻訳家、書評家、アンソロジスト。編著(責任編集)の書き下ろし日本SFアンソロジー《NOVA》シリーズで、第34回日本SF大賞特別賞を受賞。他の編著に《年刊日本SF傑作選》(日下三蔵との共編)。主な著書に『現代SF1500冊(乱闘編・回天編)』、『特盛!SF翻訳講座』、『狂乱西葛西日記20世紀remix』、『21世紀SF1000』、共著に『文学賞メッタ斬り!』シリーズ。主な訳書にウィリス『航路』、ベイリー『時間衝突』ほか多数。


日下三蔵

(クサカサンゾウ )

1968年神奈川県生まれ。専修大学文学部卒。書評家、フリー編集者。主な著書に『日本SF全集・総解説』、『ミステリ交差点』、主な編著に、《年刊日本SF傑作選》(大森望との共編)、《日本SF全集》、《中村雅楽探偵全集》、《都筑道夫少年小説コレクション》、『天城一の密室犯罪学教程』ほか多数。