本邦初訳の時間SF長編!
医師パーソンズは突如として25世紀の北米へ時間移行した。そこでは人種の混交が進み、全員が混合言語を話し、複数の部族に分かれて生活している。人間の平均年齢は15歳、さらに医療行為が重大な罪とされていた。この悪夢的社会を変えようとする一派の活動に巻き込まれたパーソンズは、さらに幾度もの時間航行に連れ出され、重要な役割を果たすことに。時間SFの秀作、本邦初訳! 訳者あとがき=佐藤龍雄/解説=牧眞司
フィリップ・K・ディック
アメリカの作家。1928年生まれ。1952年に短編作家として出発し、その後長編を矢つぎばやに発表、「現代で最も重要なSF作家の一人」と呼ばれるまでになる。ゆるぎない日常社会への不信、崩壊してゆく現実感覚を一貫して描き続けた。代表作に『ユービック』『火星のタイム・スリップ』『アンドロイドは電気羊の夢を見るか?』『スキャナー・ダークリー』『ヴァリス』など。1982年歿。
佐藤龍雄
(サトウタツオ )1954年生まれ。幻想文学翻訳家。主な訳書に、ワイリー&バーマー『地球最後の日』、ディック『あなたをつくります』『未来医師』、シュート『渚にて』ほか多数。