『ウルトラQ』を好きだった皆様へ贈ります。
自然のバランスがくずれ凶事が起こるとき、前兆として現れるのがモンスターである。丹念な筆に恐怖がつのりゆく田園の怪異譚(スタージョン)、スラム街のアパートの片隅に潜む怪奇(デイヴィッドスン)、未確認海洋生物を追い求める遠洋船の話(コリア)、殺意を宿した美麗な自動車の狂走(ロバーツ)など、様々なタイプの怪物が登場する名作を精選。本邦初訳作5篇を含む全10篇。編者あとがき=中村融
*2007年11月11日 NHK-BS2「週刊ブックレビュー」で香山二三郎氏が紹介
ジョゼフ・ペイン・ブレナン「沼の怪」
デイヴィッド・H・ケラー「妖虫」
P・スカイラー・ミラー「アウター砂州(ショール)に打ちあげられたもの」
シオドア・スタージョン「それ」
フランク・ベルナップ・ロング「千の脚を持つ男」
アヴラム・デイヴィッドスン「アパートの住人」
ジョン・コリア「船から落ちた男」
R・チェットウィンド=ヘイズ「獲物を求めて」
ジョン・ウィンダム「お人好し」
キース・ロバーツ「スカーレット・レイディ」
中村融
(ナカムラトオル )1960年生まれ。中央大学法学部卒、英米文学翻訳家。編著に「影が行く」「時の娘」「星、はるか遠く」、主な訳書にウェルズ「宇宙戦争」、ウィンダム「トリフィド時代」、ブラッドベリ「万華鏡」「何かが道をやってくる」ほか多数。