●荒俣宏氏推薦――「本格の怪異、斬新なる描写、そして上質の恐怖。紳士と奇人の国イギリスでうまれた近代怪談の神髄!」
ミステリにおけるコナン・ドイルと並び称されるイギリス怪奇小説の巨匠、M・R・ジェイムズ。その全怪談を2巻に収める。第1巻には初期短編集『好古家の怪談集』『続・好古家の怪談集』を収録。ラヴクラフトをも嘆息せしめた傑作「マグナス伯爵」はじめ、古書・古物趣味に彩られた15の物語を新訳でおくる。ホラーの真髄ここにあり。
紀田順一郎
(キダジュンイチロウ )1935年横浜市生まれ。慶應義塾大学卒業。商社勤務を経て、日本近代史と書誌学を中心とする研究活動に入る。2008年、『幻想と怪奇の時代』で第61回日本推理作家協会賞を受賞。同年には、神奈川文化賞も受賞した。また、06年から12年まで神奈川近代文学館館長を務めている。主な著書に『東京の下層社会』『20世紀モノ語り』『戦後創成期ミステリ日記』『蔵書一代』『古本屋探偵登場』『夜の蔵書家』『神保町の怪人』などがある。訳書に『M・R・ジェイムズ怪談全集1、2』ほか。