事件は意外なところから持ち込まれた。ベックストレームと同じアパートに住む10歳の少年が、夏のキャンプで人間の頭蓋骨を見つけたのだ。骨の主はアジア系女性、死後数年が経過しているものと思われた。ところが警察の調べが進むうちにこの女性が12年前にタイで死亡したという記録が見つかる。人は二度死ぬことができるのか? 規格外の刑事ベックストレーム・シリーズ第4弾。訳者あとがき=久山葉子
レイフ・GW・ペーション
1945年スウェーデン、ストックホルム生まれ。スウェーデンを代表するミステリ作家のひとり。犯罪学教授として、国家警察委員会の顧問も務めていた。1978年にデビュー作Grisfestenを発表。以降、『許されざる者』『見習い警官殺し』『平凡すぎる犠牲者』『悪い弁護士は死んだ』など何作ものミステリを発表している。
久山葉子
(クヤマヨウコ )1975年兵庫県生まれ。神戸女学院大学文学部英文科卒業。スウェーデン在住。主な訳書にペーション『許されざる者』、マークルンド『ノーベルの遺志』、カッレントフト『冬の生贄』、ランプソス&スヴァンベリ『生き抜いた私 サダム・フセインに蹂躙され続けた30年間の告白』などがある。