第12回本格ミステリ大賞評論・研究部門受賞

タンテイショウセツトジョジュツトリック

探偵小説と叙述トリック

ミネルヴァの梟は黄昏に飛びたつか?

笠井潔


探偵小説と叙述トリック

ジャンル
ノンフィクション・その他 > 評論・研究
レーベル
キイ・ライブラリー

判型:四六判上製
ページ数:344ページ
初版:2011年4月28日

ISBN:978-4-488-01531-2
Cコード:C0095

装画:山野辺若
装幀:東京創元社装幀室


内容紹介

作者が文章的に仕掛けた、読者の認識の錯誤を利用し、読後の衝撃を大きくする、“叙述トリック”というテクニック。アガサ・クリスティー『アクロイド殺し』を筆頭に、探偵小説において何度となく使われてきたこのテクニックに焦点をあて、探偵小説における叙述トリックの必然性を描きだす。「本格ミステリ評論」を題材に行なった巽昌章、法月綸太郎との公開鼎談も収録した、十年にわたって雑誌連載し、三十回分ずつ単行本化されてきた評論の掉尾を飾る一冊。著者あとがき=笠井潔


笠井潔

(カサイキヨシ )

1948年東京生まれ。74年渡仏し76年帰国。79年デビュー作『バイバイ、エンジェル』で角川小説賞を受賞。98年『本格ミステリの現在』編纂で日本推理作家協会賞受賞。2003年『オイディプス症候群』と『探偵小説論序説』で本格ミステリ大賞二部門(小説、評論・研究)同時受賞。著書に『哲学者の密室』『テロルの現象学』他多数。