― ミステリ―
マッキンリーを狙えるほどの男が、なぜ難易度の低い山で滑落したのか? 好敵手の死の謎を解き明かすため、草庭は一度は断念したはずの山に再び挑む――渾身の山岳推理登場!
老舗の和菓子屋で働く女性とショコラティエの男性が出合う、お菓子をめぐって起きる謎。小松左京賞受賞作家がさまざまな人間模様とプロの矜持を凛とした筆致で描いた快作登場。
自分で自分を「分割」して「マイナス」になったサトシ。大学生となった彼に、「プラス」が送る謎の警告とは? 乱歩賞受賞の気鋭が贈る、おかしな多重人格(?)成長小説!
色覚障害のサイト〈ランボー・クラブ〉のトップページ掲げられたランボーの詩を自分が原語で読めることに疑問を抱いた少年。僕は誰なのか? 鮎川賞作家が贈る傑作ミステリ。
ふるさと創生金で作られた金の地球儀を盗まないか? 久々に顔を見せた非常識な友人の一言が、すべての騒動の始まりだった。『チーム・バチスタの栄光』の俊英が放つ新境地!
【日本推理作家協会賞受賞】千里眼の祖母、漫画家の母、そして何者でもない私。戦後史を背景に、鳥取の旧家に生きる三代の女たちを比類ない筆致で鮮やかに描き上げた雄編。桜庭一樹はここまで凄かった!
友人からの手紙で、地方の老舗書店の幽霊騒動を探りに出かけた杏子と多絵。数年前、弟子の手で殺されたという老大家の死が絡んで……。今注目の本格書店ミステリ、初長編。
あと一月生活するために選んだ職は、探偵?! 依頼された家出人捜索中に、奇妙な事件が二つも勃発し……。才能とたくらみに満ちた、軽妙な快作長編。第15回鮎川哲也賞佳作。
まったく接点のない、一人の男と女二人が、ひとつの部屋に閉じ込められた。そこはどこなのか? なぜ三人はそこにいるのか? 第14回鮎川哲也賞受賞作家が鮮やかな手法で贈る受賞後第1長編。
『ななつのこ』『魔法飛行』『スペース』の〈駒子シリーズ〉でお馴染み、著者&装画家コンビが描くもうひとつの『ななつのこ』。優しく語られる物語の世界。オールカラー64頁。
タイムスリップ、ドッペルゲンガー、この不可解な謎を解く鍵は? 事故で8年間眠り続け記憶をなくした少女は何を見出すのか。『ヘビイチゴ・サナトリウム』の著者の第二弾!
誘拐された婚約者を救うためには、自ら封印した曲を完璧に弾かなければならない。犯人は別れた妻か? それとも周囲の別人か? ピアニストを巡る華麗なミステリ、初文庫化。
調査の過程で次々と現れる、奇矯な人びとと不可思議な事実。上司の失踪に関係あるものはどれで、関係ないものはどれなのか? 鬼才が四年ぶりに放つトリッキーなミステリ!
一億円争奪ゲームの行方は? 最後の希望を売る店の、愉快な悪漢トリオが活躍するクライム・コメディ。日本推理作家協会賞受賞作家が満を持して放つ文庫特別書き下ろし長編。
シェルターに逃げ込んだ作家・三津田信三の眼前で繰り広げられる連続密室殺人。世界滅亡の恐怖に晒されている今、犯人はなぜ殺人を続けるのか? 鬼才が放つ終末のミステリ。
埋蔵金の絵図を盗み、その帰り道で殺された父。そして十五年後、息子は父の汚名を晴らすために故郷へ帰る。折しも村では怪獣騒動が起きていて……郷愁溢れる田園ミステリ。
フレスコ画製作者・日高環の周囲で起こる数々の事件。すべては一人の少年が引き起こしたものだったが――イタリアを彷徨する、死に魅入られた女性の物語。長編幻想ロマン。
一九三×年、自らが作り上げた巨大なパノラマの中で、女芸術家は死体となって発見された。高等遊民・神野は一連の幻想的な事件に深く関わることになる。期待の新鋭の第一作。
氷柱と綽名される男が、ある日遭遇した少女の轢き逃げ事件を契機に、情熱の赴くまま犯罪行為に手を染めていく。曠古の探偵小説『氷柱』と、入院中の元刑事が見舞客の話を聞いてベッド・ディテクティヴを務める『おやじに捧げる葬送曲』を併せ収める。……
本の町神田神保町でビルの所有者でもある老古書店主が、不可解な死をとげた。貴重な古書を巡るマニアックな収集家の凶行か、地上げにからむ犯行か。同時刻に隣室で……