発端の怪奇性、中段のサスペンス、解決の意外な合理性、この本格推理小説に不可欠の3条件を見事に結合して、独創的なトリックを発明するカーの第一短編集。
インド寺院の宝〈月長石〉の行くところ、常に無気味なインド人の影がつきまとう。そしてある晩、秘宝は忽然と消失した。警視庁の捜査もむなしく……。「最大にして最良の推理小説」と語られる古典名作。
ポンスン卿殺しの容疑者は3人。愛読者は冒頭の1行のヒントから犯人を推定し始めるだろう。しかし事件は後半に至って三転四転する。本格推理小説の醍醐味と重厚な謎とき。
1938年、チェイスの処女作である本書の登場で、本格推理王国のイギリスに初めてハードボイルド派が誕生した――富豪令嬢を誘拐したギャング、この獲物をねらう第二のギャング……
サンテ監獄の厳戒房舎第11号監房は、異常な緊張に包まれていた。2名の婦人を殺害したため、その日の朝、死刑を宣告された凶悪な殺人犯が、無名の手紙に誘導され……
ロスアンジェルスのネオンの中を無鉄砲に、しかし一抹の感傷を抱いて歩む主人公フィリップ・マーロウ。そのマーロウに現代人の一典型を見出し、彼の魅力にひかれる読者は多い。
ミステリの女王クリスティの短編集9冊から重複作品を省き、全5巻に再編集した決定版! 第2短編集の全訳である本書には、全12編を収録。意表をつく本格的トリックと
ミステリの女王クリスティの短編集9冊から重複作品を省き、全5巻に再編集した決定版。本集には、表題作「死人の鏡」をはじめ4編を収録。各作品において……
自分の不倫をあばいた手紙の主を調査してくれと、リュー・アーチャーに依頼した女は、まるで敵地にのりこむような奇妙な態度だった。女丈夫の姑と、屋敷の……
ミステリの女王クリスティの短編集9冊から重複作品を省き、全5巻に再編集した決定版。本集には、エルキュール・ポワロものを中心に、ミス・マープルや……
イギリスの世界的考古学者を父にもつ冒険好きの娘アンは、地下鉄の駅でナフタリン臭い服を着た男の変死を目撃し、その場に現われた茶色の服を着た男によって……
路地でできた迷路のようなこの街に、正義という言葉はない。汚職を摘発され、警察を逐われたコーリーは、街を仕切るボスの用心棒となった。だが野蛮人どもと……
ミステリの女王クリスティの短編集9冊から重複作品を省き、全5巻に再編集した決定版。本集には、クリスティの大ヒット戯曲「マウストラップ」の原型である……
リュパンは長編のみならず数々の短編でも活躍して、豊富なトリックがミステリ・ファンを楽しませてくれる。本書はリュパン・シリーズの中でも最高の評価を受けている短編集……
完全犯罪を遂行したはずの殺人者のミスとは? 英国本格派の雄クロフツが満を持して発表した、アリバイ破りの名手フレンチ警部のめざましい業績を綴る21短編を収めた作品集。
過去10年間フランス警察を手こずらせてきたリュパンは、いまや一種の国民的英雄の観を呈するに至った。シャーロック・ホームズも名刑事ガニマールも、ことごとくリュパンの……
ル・アーブルの海岸にそびえ立つ、無気味な古城、その中に千古の歴史と伝説を秘めて眠る巨万の財宝! フランス大革命に断頭台の露と消えた王妃マリー・アントワネットが……
〈水晶の栓〉とは何か? 謎は謎を生んで、複雑怪奇な様相を呈するに至る。6か月にわたるリュパンの不運・過失・模索・敗北は何を意味するのか? 運河事件に端を発し……
星占いで長旅が吉と出、カリフォルニアまでやってきたジョニーとサム。だが、車がガス欠となるや不運の坂道を真っ逆さまに転げ落ちることになった。死体は押しつけられるわ……
百万フラン当選の宝くじの紛失と、フランス王冠にまつわる伝奇的な青ダイヤの盗難に端を発した、一連の怪事件解明に乗り出す名探偵シャーロック・ホームズ。