判型:文庫判
ページ数:382ページ
初版:1961年6月16日
ISBN:978-4-488-10414-6
Cコード:C0197
文庫コード:M-ク-1-14
装幀:辰巳四郎
東京帝国大学教授の令嬢2人が、時を同じくして不可解な“自殺”を遂げた。しかも妹は、流行の花形作家。ニューヨークの心臓部に近い日本庭園のなかを駆けめぐる“かしどり”は、どんな秘密をついばんでいたのだろうか? ノーベル賞受賞医学者と名探偵エラリー・クイーンがしのぎを削る知能くらべは、犯罪の背景が東京であるだけに、日本の読者の興味をそそってやまないだろう。
エラリー・クイーン
アメリカの作家。フレデリック・ダネイ(1905‐82)とマンフレッド・B・リー(1905‐71)の、いとこ同士による合同ペンネーム。1929年、出版社のコンテストに投じた長編『ローマ帽子の謎』でデビュー。同書を第一作とする〈国名シリーズ〉と、当初はバーナビー・ロス名義で発表されたドルリー・レーン四部作でミステリ界に不動の地位を得る。その後も作者と同名の名探偵が活躍する傑作をいくつも著し、ダネイは雑誌〈エラリー・クイーンズ・ミステリ・マガジン〉で多数の作家を世に送り出したほか、ミステリ研究者、アンソロジストとしても功績を残した。「アメリカの推理小説そのもの」と評された、巨匠中の巨匠である。
井上勇
(イノウエイサム )1901年広島県生まれ。1923年、東京外国語学校(東京外国語大学)卒業。翻訳家。1985年歿。