判型:文庫判
ページ数:438ページ
初版:1959年10月9日
ISBN:978-4-488-10413-9
Cコード:C0197
文庫コード:M-ク-1-13
装幀:辰巳四郎
政界のボスとして著名な上院議員のまだ生温かい死体には、ナイフが柄まで刺さっていた。被害者のまわりには多くの政敵と怪しげな人物がひしめき、所有物の中から出てきた1通の手紙には、被害者はなぜ裸になっていたのだろうか? 魅惑的で、常軌を逸していて、不可解な謎だらけの事件――と作者が自讃するこの難事件に対決する、エラリー・クイーンの精緻きわまる名推理!
エラリー・クイーン
アメリカの作家。フレデリック・ダネイ(1905‐82)とマンフレッド・B・リー(1905‐71)の、いとこ同士による合同ペンネーム。1929年、出版社のコンテストに投じた長編『ローマ帽子の謎』でデビュー。同書を第一作とする〈国名シリーズ〉と、当初はバーナビー・ロス名義で発表されたドルリー・レーン四部作でミステリ界に不動の地位を得る。その後も作者と同名の名探偵が活躍する傑作をいくつも著し、ダネイは雑誌〈エラリー・クイーンズ・ミステリ・マガジン〉で多数の作家を世に送り出したほか、ミステリ研究者、アンソロジストとしても功績を残した。「アメリカの推理小説そのもの」と評された、巨匠中の巨匠である。
井上勇
(イノウエイサム )1901年広島県生まれ。1923年、東京外国語学校(東京外国語大学)卒業。翻訳家。1985年歿。