大銀河を股にかける賞金稼ぎたちの間で、30年来ささやき交わされてきたひとつの名があった。“サンティアゴ”。おびただしい暴虐を働き、政府から巨額の懸賞金をかけられたこの男は、あまたの追撃をかわしつづけ、いまだその正体をベールに包んだままだった……。きょうもまた、一人の賞金稼ぎが、この幻の男を追って〈辺境〉へ流れてくる。
内田昌之
(ウチダマサユキ )1961年生まれ。神奈川大学外国語学部卒業。英米文学翻訳業。主な訳書に、ホーガン「量子宇宙干渉機」「ミクロ・パーク」「揺籃の星」、スコルジー「老人と宇宙」ほか。