ハインラインを代表する、とってもかわいい傑作SF!
スチュアート家のペットは、でかくてのろまな宇宙怪獣。その名もラモックス。おなかをすかせた彼は、飼い主のジョン・トマスの留守をいいことに、つまみぐいにでかけた。だが、初めて目にする怪物の姿に、街はたちまち大パニックに。宙務省が介入する騒ぎになるが……おちゃめでとぼけたラモックスと、ジョン・トマスが巻き起こす大騒動の顛末は? 名匠が贈る最高のユーモアSF。本文イラスト=あまのよしたか/訳者あとがき=大森望
R・A・ハインライン
1907年ミズーリ州生まれ。39年にSF作家としてデビュー。アーサー・C・クラーク、アイザック・アシモフと並んで絶大な人気を誇り、生涯に4度ヒューゴー賞を受賞している(56年刊『ダブル・スター』、59年刊『宇宙の戦士』、61年刊『異星の客』、66年刊『月は無慈悲な夜の女王』)。他にも『銀河市民』『夏への扉』『宇宙の孤児』『人形つかい』など、数多くの名作を著している。『宇宙の呼び声』『ルナ・ゲートの彼方』『ラモックス』など、ジュブナイルSFでも人気を博した。1988年没。
大森望
(オオモリノゾミ )1961年高知県生まれ。京都大学文学部卒。翻訳家、書評家、アンソロジスト。編著(責任編集)の書き下ろし日本SFアンソロジー《NOVA》シリーズで、第34回日本SF大賞特別賞を受賞。他の編著に《年刊日本SF傑作選》(日下三蔵との共編)。主な著書に『現代SF1500冊(乱闘編・回天編)』、『特盛!SF翻訳講座』、『狂乱西葛西日記20世紀remix』、『21世紀SF1000』、共著に『文学賞メッタ斬り!』シリーズ。主な訳書にウィリス『航路』、ベイリー『時間衝突』ほか多数。