わたしは花見堂小春、日本で(多分)唯一の魔女養成学校である横濱女子仏語塾の三年生。ある日聴講生の千秋くんが、エル・ドラドオのものらしき黄金の留め針を持ってきた。由来を探ろうと水晶玉をのぞいたら、そこには密林にそびえるピラミッドと真っ黒な百合、黄金の青年像が。もう一度水晶玉をのぞくと……。大正時代の横濱(と黄金郷)を舞台に魔女の卵が大活躍の三部作完結。著者あとがき=白鷺あおい
白鷺あおい
(シラサギアオイ )岡山県出身。筑波大学第2学群比較文化学類卒業。2016年、第2回創元ファンタジイ新人賞優秀賞受賞。著書に『ぬばたまおろち、しらたまおろち』『人魚と十六夜(いざよい)の魔法』『蛇苺(へびいちご)の魔女がやってきた』『シトロン坂を登ったら』『月蝕の夜の子守歌』『セーラー衿(カラー)に瑠璃紺(るりこん)の風』がある。