ヨウカサンラン アカエバクアラベスク3

妖花燦爛 赤江瀑アラベスク〈3〉

赤江瀑
東雅夫


妖花燦爛 赤江瀑アラベスク〈3〉

ジャンル
ファンタジイ > 幻想文学
ファンタジイ > アンソロジー
レーベル
創元推理文庫(F)

判型:文庫判
ページ数:606ページ
初版:2021年11月30日

ISBN:978-4-488-50506-6
Cコード:C0193
文庫コード:F-あ-2-3

装画:中川学
装幀:山田英春


内容紹介

芸術への狂おしい執念、実ることのない凄絶な恋慕──怨霊の面で官能の美を舞った異端の能楽師の姿に魅入られた若き能面師とその姉の運命を描く傑作中編「阿修羅(あしゆら)花伝」。死ぬのならここで死にたいと思わせるような満開の桜。平家の落人たちの集落に広がる絶景の謎「平家の桜」ほか、文庫初収録作多数の十六編とエッセイ五編で贈る〈赤江瀑アラベスク〉最終巻。全三巻堂々完結。著者あとがき=赤江瀑/解説=東雅夫


目次

「平家の桜」
「櫻瀧(さくらだき)」
「春の寵児」
「龍の訪れ」
「恋川恋草恋衣(こいかわこいぐさこいごろも)」
「霧ホテル」
「阿修羅(あしゆら)花伝」
「奏でる艀(はしけ)」
「伽羅(きやら)の燻(くゆ)り」
「静狂記(せいきようき)」
「阿修羅の香り」
「刃艶(はづや)」
「星月夜の首」
「狐(きつね)の鼓(つづみ)」
「しびれ姫」
「夜(よ)を籠(こ)めて」


赤江瀑

(アカエバク )

1933年山口県生まれ。日本大学藝術学部演劇科中退。在学中は詩の同人誌「詩世紀」に参加。中退後は放送作家として活躍していたが、70年 「ニジンスキーの手」で第15回小説現代新人賞を受賞し、作家デビューを果たす。以降精力的に短編、長編を発表し、73年「罪喰い」が第69回直木賞候補となる。74年『オイディプスの刃』で第1回角川小説賞を受賞。84年『海峽──この水の無明の眞秀(まほ)ろば』『八雲が殺した』の両作品が第12回泉鏡花文学賞を受賞。美や芸術に潜む魔を独自の筆致で描き、現在でも熱狂的な支持を得ている。2012年没。


東雅夫

(ヒガシマサオ )

1958年神奈川県生まれ。早稲田大学卒。文芸評論家、アンソロジスト。『幻想文学』と『幽』の編集長を歴任。著書に『遠野物語と怪談の時代』(日本推理作家協会賞受賞)、『百物語の怪談史』ほか、編纂書に『日本怪奇小説傑作集』全三巻(紀田順一郎と共編)、『文豪妖怪名作選』『猫のまぼろし、猫のまどわし』ほか多数がある。