1988年、桜宮市に舞い込んだ「ふるさと創生一億円」は、迷走の末『黄金地球儀』となった。四半世紀の後、投げやりに水族館に転がされたその地球儀を強奪せんとする不届き者が現われる。物理学者の夢をあきらめ家業の町工場を手伝う俺と、8年ぶりに現われた悪友・ガラスのジョー。二転三転する計画の行方は? 新世紀ベストセラー作家による、爽快なジェットコースター・ノベル! 解説=香山二三郎
海堂尊
(カイドウタケル )1961年千葉県生まれ。2006年、『チーム・バチスタの栄光』で第4回「このミステリーがすごい!」大賞を受賞しデビュー。強烈な印象を残すキャラクターとリアリティ溢れる医療の現場を描き、絶賛を浴びる。他の著作に『ナイチンゲールの沈黙』『螺鈿迷宮』『ジェネラル・ルージュの凱旋』『ブラックペアン1988』がある。