「ファンの正体を見破れる店員のいる店で、サイン会を開きたい」――若手ミステリ作家のちょっと変わった要望に名乗りを上げた成風堂だが……。駅ビルの六階にある書店・成風堂を舞台に、しっかり者の書店員・杏子と、勘の鋭いアルバイト・多絵のコンビが、書店に持ち込まれるさまざまな謎に取り組んでいく。表題作を含む五編を収録した人気の本格書店ミステリ、シリーズ第三弾! 解説=坂木司
「取り寄せトラップ」
「君と語る永遠」
「バイト金森くんの告白」
「サイン会はいかが?」
「ヤギさんの忘れもの」
大崎梢
(オオサキコズエ )東京都生まれ。元書店員。2006年、書店で起こる小さな謎を描いた『配達あかずきん』を発表しデビュー。同シリーズに『晩夏に捧ぐ』『サイン会はいかが?』『ようこそ授賞式の夕べに』がある。他の著書に『本バスめぐりん。』『クローバー・レイン』『忘れ物が届きます』『スクープのたまご』『バスクル新宿』『27000冊ガーデン』『春休みに出会った探偵は』など。