警視庁捜査一課刑事の後藤慎司、翻訳家の奈良井明世、精神科医の竹野理絵は、彼らが住むマンションのオーナー峰原卓の部屋に集まり推理合戦に興じる。指紋照合システムに守られた部屋で発見された死体、クルーズ船の殺人現場に残された奇妙なダイイング・メッセージ、三転四転する悪魔的な誘拐爆殺事件――名探偵の推理と意外な真相を鮮やかに描く、本格推理界の俊英第一の著書。
「Pの妄想」
「Fの告発」
「Cの遺言」
「Yの誘拐」
大山誠一郎
(オオヤマセイイチロウ )1971年埼玉県生まれ。2002年「彼女がペイシェンスを殺すはずがない」をe-NOVELSに発表。04年には『アルファベット・パズラーズ』を刊行して本格的にデビューする。13年『密室蒐集家』で第13回本格ミステリ大賞を受賞。他の著書に『仮面幻想曲』がある。