ドイツ推理作家協会賞新人賞受賞作
レオポルト・ヴァリシュ、あだ名は“レミング”。刑事時代、犯人の逃走車輛の前に思わず飛び出したのを集団自殺するネズミのようだと言われ、以来その名前で呼ばれている。訳あって警察を辞め、現在は興信所の調査員だ。ある日、浮気調査で元教師を尾行中、目を離した一瞬の隙に彼が殺害されてしまい……。後先考えないお人よしの探偵が、事件の真相を求めてウィーンを駆ける! 訳者あとがき=北川和代
シュテファン・スルペツキ
1962年オーストリア、ウィーン生まれ。ウィーン美術アカデミー卒業後、美術および音楽の教員を経て、1991年に作家、イラストレーターとして独立する。数多くのミステリや児童文学を発表、舞台脚本も手がける。また、バンドを結成し音楽活動も行なっている。 2004年刊行の『探偵レミングの災難』はドイツ推理作家協会賞新人賞(フリートリヒ・グラウザー賞)を受賞。2009年には映画化されて好評を博した。同書を含む〈探偵レミング〉シリーズは4作品が刊行されている。