「事件を解決するのは警察だ。ぼくは話をつくるだけ」そう宣言しているミステリ作家のシャンクス。しかし実際は、彼はいくつもの謎や事件に遭遇し、推理を披露して見事解決に導いているのだ。取材を受けているときに犯罪の発生を見抜いたり、『マルタの鷹』初版本盗難事件に挑んだり、講演を依頼された大学で殺人事件に巻き込まれたり……。図書館司書の著者が贈る連作短編集! 解説=大矢博子
ロバート・ロプレスティ
アメリカ、ニュージャージー州生まれ。ワシントン州で図書館に勤務する傍ら、主に短編を発表している。《エラリー・クイーンズ・ミステリ・マガジン》や《アルフレッド・ヒッチコックス・ミステリ・マガジン》などに六十を超える短編が掲載されてきたベテラン作家で、優秀な短編に贈られるデリンジャー賞を二度受賞。長編はSuch a Killing CrimeとGreenfellas、ほかにノンフィクションも上梓している。