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【CWA最優秀長編賞受賞作】
ドーセット州の寒村シェンステッドに、死と暴力が不穏な空気をもたらしていた。深夜の電話は中傷の言葉をささやき、移動生活者の一団が村内の林を占拠する。それらできごとの背後にいるのは、フォックス・イーヴルと名乗る謎の男。人々の緊張はなおも静かに高まり続け、ついにクリスマスの翌日、事態は予想外の形で大きく動きだす……。『鉄の枷』に続く、2度目のCWA最優秀長編賞受賞作、満を持しての登場。
*第5位「ミステリが読みたい!2008年版」海外部門
ミネット・ウォルターズ
1949年、イギリス生まれ。幼少期から頭抜けた読書家であり、雑誌編集者を経て小説家となる。1992年にミステリ第1作『氷の家』を発表。いきなり英国推理作家協会(CWA)最優秀新人賞を獲得する。続いて第2作『女彫刻家』でアメリカ探偵作家クラブ(MWA)のエドガー賞長編賞、マカヴィティ賞長編賞受賞。1994年『鉄の枷』で、2003年『病める狐』でCWAゴールド・ダガー賞を受賞。名実ともに現代を代表する〈英国ミステリの女王〉として活躍している。
成川裕子
(ナリカワヒロコ )1951年沖縄に生まれる。1975年香川大学経済学部卒業。英米文学翻訳家。主な訳書にウォルターズ「氷の家」「病める狐」「遮断地区」「悪魔の羽根」「カメレオンの影」、フォッスム「湖のほとりで」「晴れた日の森に死す」など。