精神病院に収容された連続婦女暴行殺人犯エリオットが退院。九年前に妻を殺され、彼を撃って重傷を負わせた高校教師マードックを新たな不安が襲う。エリオットの復讐の念は今も消えずにいるのか? 動こうとしない警察。ふたりを記事に仕立て、名声を狙う新聞記者コールズ。孤立無援、恐怖の45日間を描く練達のサスペンス!
ヒラリー・ウォー
1920年アメリカ生まれ。1952年に刊行した『失踪当時の服装は』で注目されて以降、地方都市を舞台にした警察小説を発表。コネティカット州ストックフォード警察署のフェローズ署長を主人公にしたシリーズは、『事件当夜は雨』『冷えきった週末』など、本格ミステリの妙味溢れる緻密な秀作が多い。1989年にMWAから生涯功労賞を贈られる。翌年『この町の誰かが』を発表、健筆ぶりを示した。2008年没。