シロイソウインノサツジン

白い僧院の殺人

  【新訳版】

カーター・ディクスン
高沢治


白い僧院の殺人

ジャンル
海外ミステリ > 本格ミステリ
レーベル
創元推理文庫(M)
シリーズ
ヘンリ・メリヴェール卿シリーズ

判型:文庫判
ページ数:350ページ
初版:2019年6月28日

ISBN:978-4-488-11846-4
Cコード:C0197
文庫コード:M-カ-1-28

装画:ヤマモトマサアキ
装幀:折原若緒/フォーマット:本山木犀


内容紹介

渡英した女優マーシャ・テイトをめぐって、契約が残っていると連れ戻しに来たハリウッドの関係者、ロンドンでマーシャ主演の芝居を企画するブーン兄弟、芝居ばかりか私生活の後援もしかねない新聞社主らが不穏な空気を醸成していく。その不穏さを実証するかのように、スチュアート朝の雰囲気に浸るべく訪れたブーン家所有の屋敷〈白い僧院〉の別館で、マーシャは冷たい骸と化していた。周囲は百フィートにわたって雪に覆われ、発見者の足跡以外に痕跡を認めない。甥が〈白い僧院〉の客だったことから呼び寄せられたヘンリ・メリヴェール卿は、皆を煙に巻きながらたちどころに真相を看破する。江戸川乱歩が「カーの発明したトリックの内でも最も優れたものの一つ」と激賞した黄金期本格ミステリの名作。解説=森英俊



カーター・ディクスン/ジョン・ディクスン・カー

アメリカの作家。1906年生まれ。〈不可能犯罪の作家〉といわれるカーは、 密室トリックを得意とし、 怪奇趣味に彩られた独自の世界を築いている。 本名ではフェル博士、 ディクスン名義ではヘンリ・メリヴェール卿 (H・M) が活躍する。 作風は 『赤後家の殺人』 等初期の密室ものから、 『皇帝のかぎ煙草入れ』 など中期の心理トリックもの、 そして 『死の館の謎』 等晩年の歴史ものへと変遷した。1977年歿。