ホッキョクセイゴウノセンチョウ

北極星号の船長

アーサー・コナン・ドイル
北原尚彦西崎憲


北極星号の船長

ジャンル
海外ミステリ > 短編集
ホラー > 短編集
レーベル
創元推理文庫(M)
シリーズ
ドイル傑作集 2

判型:文庫判
ページ数:350ページ
初版:2004年12月10日

ISBN:978-4-488-10111-4
Cコード:C0197
文庫コード:M-ト-1-16

装画:影山徹
装幀:藤田知子


内容紹介

極地の洋上を舞台にした怪異譚「北極星号の船長」、高空飛行の限界に挑むパイロットが目撃した怪物の世界「大空の恐怖」、アンティークが呼びさます古の出来事「革の漏斗」「銀の斧」、ファム・ファタルに翻弄されてゆく男の曲折をつぶさに描く「ジョン・バリントン・カウルズ」「寄生体」など12編を収録。シャーロック・ホームズを生んだコナン・ドイルの、怪奇小説作家としての横顔に焦点を定める。理趣と夢想・幻想のあわいを軽やかに往還する、ドイル・コレクション第2集。解説=西崎憲


目次

「大空の恐怖」
「北極星号の船長」
「樽工場の怪」
「青の洞窟の恐怖」
「革の漏斗」
「銀の斧」
「ヴェールの向こう」
「深き淵より(デ・プロフンディス)」
「いかにしてそれは起こったか」
「火あそび」
「ジョン・バリントン・カウルズ」
「寄生体」



アーサー・コナン・ドイル

1859年イギリス生まれ。開業医をしていたがはかばかしくなく、生活のために筆をとり、1887年発表の『緋色の研究』で名探偵シャーロック・ホームズを創造。1891年から〈ストランド・マガジン〉に連載したホームズが登場する短編で圧倒的な人気を集め、一躍作家的地位を確立した。また、チャレンジャー教授の活躍する『失われた世界』等のSF、『勇将ジェラールの回想』等の歴史小説にもすぐれた作品を残し、それぞれの分野の古典として今なお愛読されている。1930年没。


北原尚彦

(キタハラナオヒコ )

1962年東京都生まれ。青山学院大学理工学部物理学科卒。作家、評論家、翻訳家。日本推理作家協会員。横田順彌、長山靖生、牧眞司ら各氏を擁する日本古典SF研究会では会長をつとめる。〈本の雑誌〉ほかで古書関係の研究記事を長年にわたり執筆。主な著作に、短編集『首吊少女亭』(出版芸術社)ほか。古本エッセイに『SF奇書天外』『SF奇書コレクション』(東京創元社)、『シャーロック・ホームズ万華鏡』(本の雑誌社)、『新刊!古本文庫』『奇天烈!古本漂流記』(以上、ちくま文庫)など、またSF研究書に『SF万国博覧会』(青弓社)がある。主な訳書に、〈ドイル傑作集〉全5巻(共編・共訳、創元推理文庫)、ミルン他『シャーロック・ホームズの栄冠』(論創社)ほか多数。


西崎憲

(ニシザキケン )

1955年青森県生まれ。作曲家、翻訳家、作家、アンソロジスト。2002年に『世界の果ての庭』で第14回日本ファンタジーノベル大賞を受賞し作家デビュー。主な編訳書に『短篇小説日和 英国異色傑作選』『怪奇小説日和 黄金時代傑作選』、主な訳書としてチェスタトン『四人の申し分なき重罪人』、コッパード『郵便局と蛇』、バークリー『第二の銃声』、『ヴァージニア・ウルフ短篇集』がある。著書に『世界の果ての庭』、歌集『ビットとデシベル』(フラワーしげる名義)など。15年には日本翻訳大賞を創設したほか、16年より文学ムック「たべるのがおそい」の編集長を務めるなど、多様な活動を展開している。