*第75回日本推理作家協会賞【長編および連作短編集部門】受賞作
*第22回本格ミステリ大賞【小説部門】受賞作
*第3位〈ハヤカワ・ミステリマガジン〉ミステリが読みたい!2023年版 国内篇
*第6位『2023本格ミステリ・ベスト10』国内篇
*第8位『このミステリーがすごい! 2023年版』国内編
大阪の商人文化の中心地として栄華を極めた船場。戦下の昭和18年、陸軍軍人の娘・中久世美禰子は婦人化粧品販売で富を築いた大鞠家の長男に嫁いだ。だが夫・多一郎は軍医として出征し、美禰子は新婚早々、一癖も二癖もある大鞠家の人々と同居することになる。やがて彼女は一族を襲う惨劇に巻き込まれ……大阪大空襲前夜に起きる怪異と驚愕の連続を描いた、正統派本格推理の歴史に新たな頁を加える傑作長編ミステリ! 第75回日本推理作家協会賞・第22回本格ミステリ大賞W受賞。
芦辺拓
(アシベタク )1958年大阪府生まれ。同志社大学卒。86年「異類五種」で第2回幻想文学新人賞に佳作入選。90年『殺人喜劇の13人』で第1回鮎川哲也賞を受賞し、デビュー。2022年『大鞠家殺人事件』で第75回日本推理作家協会賞および第22回本格ミステリ大賞を受賞。著作として『綺想宮殺人事件』『スチームオペラ』『奇譚を売る店』『異次元の館の殺人』『ダブル・ミステリ』『名探偵は誰だ』『乱歩殺人事件――「悪霊」ふたたび』など多数。