- ミステリ
- 本格ミステリ
- 青春ミステリ
- サスペンス
- ハードボイルド
- ユーモア
- ユーモア・ハードボイルド
- 私立探偵小説
- 警察小説
- 歴史ミステリ
- 時代ミステリ
- 時代本格
- 短編集
- 連作短編集
- アンソロジー
- 倒叙推理
- パスティーシュ
- 心理ミステリ
- 鮎川哲也賞
- 創元ミステリ短編賞
- ミステリーズ!新人賞
- スリラー
- 奇妙な味
- 評論・研究
- ガイド
- エッセイ
- バラエティ
- 少年・少女探偵
- コミック
- ミステリーズ!
- クライム・コメディ
僕――中央(あたりあきら)――は、大学院に通いながら、元世界チャンプ・英雄一郎先生が経営する、良く言えばレトロな「ビリヤードハナブサ」でアルバイトをしている。
ビリヤードは奥が深く、理論的なゲームだ。そのせいか、常連客たちはいつも議論しながらプレーしている。いや、最近はプレーそっちのけで各人が巻き込まれた事件について議論していることもしばしばだ。
今も、常連客の一人が会社で起きた不審死の話を始めてしまった。いいのかな、球を撞いてくれないと店の売り上げにならないのだが。気を揉みながらみんなの推理に耳を傾けていると、僕にある閃きが……。
この店には今日もまた不思議な事件が持ち込まれ、推理談義に花が咲く――。
第二十四回鮎川賞受賞作。
内山純
(ウチヤマジュン )1963年神奈川県生まれ。立教大学卒。2014年『B(ビリヤード)ハナブサへようこそ』で第24回鮎川哲也賞を受賞しデビュー(後に『ビリヤード・ハナブサへようこそ』と改題して文庫化)。彩り鮮やかな人物造形と心地良い読後感が魅力的な新鋭。他の著書に『新宿なぞとき不動産』がある。