【第60回日本推理作家協会賞受賞】
「山の民」に置き去られた赤ん坊。この子は村の若夫婦に引き取られ、のちには製鉄業で財を成した旧家赤朽葉家に望まれて輿入れし、赤朽葉家の「千里眼奥様」と呼ばれることになる。これが、わたしの祖母である赤朽葉万葉だ。――千里眼の祖母、漫画家の母、そしてニートのわたし。高度経済成長、バブル崩壊を経て平成の世に至る現代史を背景に、鳥取の旧家に生きる3代の女たち、そして彼女たちを取り巻く不思議な一族の血脈を比類ない筆致で鮮やかに描き上げた渾身の雄編。著者の新たなる代表作、桜庭一樹はここまで凄かった!
*2007年 第137回直木賞候補作
*第2位『このミステリーがすごい!2008年版』国内編
*第2位『ミステリが読みたい!2008年版』日本部門
*第4位『週刊文春』「2007ミステリーベスト10」/国内部門
*第10位『SFが読みたい!2008年版』ベストSF2007国内篇
*第10位『ミステリが読みたい!2011年版』ゼロ年代ミステリベスト・ランキング国内篇
*2007年3月11日 NHK-BS2「週刊ブックレビュー」で特集。著者インタビューも放送。
*月刊〈新刊展望〉(日販)2007年2月号「著者とその本」コーナーに、執筆にまつわる著者インタビューが掲載。
*2007年2月17日 TBS系列「王様のブランチ」で松田哲夫氏により紹介。
*2007年2月11日 読売新聞朝刊「本よみうり堂」内“著者来店”コーナーに『赤朽葉家の伝説』著者インタビューが掲載。
*2007年1月11日 TBSラジオ「森本毅郎・スタンバイ!」内、“ブックナビ”のコーナーで北上次郎氏が紹介。
*2007年1月9日 YOMIURI ONLINE「本よみうり堂」内、“エンターテインメント1月 今月の5冊”で紹介
桜庭一樹
(サクラバカズキ )1999年「夜空に、満天の星」(『AD2015隔離都市 ロンリネス・ガーディアン』と改題して刊行)で第1回ファミ通えんため大賞に佳作入選。2003年開始の〈GOSICK〉シリーズで多くの読者を獲得し、さらに04年発表の『砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない』が高く評価される。07年に『赤朽葉家の伝説』で第60回日本推理作家協会賞を、翌08年に『私の男』で第138回直木賞を受賞。おもな著書に『少女には向かない職業』『製鉄天使』『荒野』『ファミリーポートレイト』『ばらばら死体の夜』『無花果とムーン』『小説 火の鳥 大地編』『少女を埋める』『紅だ!』『彼女が言わなかったすべてのこと』など、またエッセイ集に〈桜庭一樹読書日記〉シリーズや『東京ディストピア日記』などがある。