サトシマイナス

サトシ・マイナス

早瀬乱


サトシ・マイナス

ジャンル
国内ミステリ > ミステリ
レーベル
ミステリ・フロンティア

判型:四六判仮フランス装
ページ数:282ページ
初版:2008年3月25日

ISBN:978-4-488-01749-1
Cコード:C0093

装画:宮尾和孝
装幀:WONDER WORKZ。


内容紹介

気弱な大学生・稲村サトシは、吉沢カレンとの結婚を報告しようと、自宅で母を待っていた。とはいえ勝気で我儘な母が、偏屈なカレンを気に入るはずがない。どう切り出すか悩むうちになぜか眠ってしまった彼は、隠れていたもう一つの人格「サトシ・プラス」がその間に目覚めて、何事か目論んでいることに気づく。少年時代のサトシをプラスとマイナスに分けた、25項目にわたる人格分割リストを回収するため、古書店の駐車場で暮らす友人・オカベのもとを訪れるサトシだが……。欠落した記憶、絵描きだった父の死、全ての鍵を握る「ある人物」――自らの過去を辿りなおす、多重人格者サトシのおかしな探偵行のゆくえは? 江戸川乱歩賞受賞の気鋭が贈る、明るく爽やかな多重人格成長小説!



早瀬乱

(ハヤセラン )

1963年大阪府生まれ。法政大学文学部卒業。2003年、『レテの支流』が第11回日本ホラー小説大賞長編賞の佳作となりデビュー。06年、『三年坂 火の夢』で第52回江戸川乱歩賞を受賞。明治時代の都市風景と登場人物を魅力的に活写した探偵小説の登場に、一躍注目が集まる。本作では明るく爽やかな成長小説という新境地に挑戦した。他の著作に『サロメ後継』『レイニー・パークの音』がある。