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柴野拓美SF評論集

理性と自走性――黎明より

柴野拓美
牧眞司


柴野拓美SF評論集

ジャンル
SF > 評論・研究
ノンフィクション・その他 > SF
レーベル
キイ・ライブラリー

判型:四六判上製
ページ数:664ページ
初版:2014年4月30日

ISBN:978-4-488-01535-0
Cコード:C0095


装幀:岩郷重力+WONDER WORKZ。


内容紹介

「SFとは何か」を問いつづけた生涯

日本SFの黎明期より、星新一をはじめ数多のSF作家や翻訳家・評論家を輩出した、伝説的なSF同人誌〈宇宙塵〉。その編集長であり、小隅黎の筆名で作家・翻訳家としても活躍した柴野拓美が発表した、同人誌・商業誌などの50年に亘る著述を厳選、圧巻の論考と時評・エッセイを集大成し、すべてのSF愛読者に贈る。編者解説=牧眞司

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目次

わがSF人生
「終戦のころ」
「「SF」との出会い――〈宇宙塵〉創刊まで」
「ごあいさつに代えて……」
「〈宇宙塵〉二十五年の歩み」

SF論
「SFとは何か?」
「「集団理性」の提唱」
「われ惟(おも)うにあらず…… ――形而上学とSF――」

SF随想
「SFを支える三つの柱」
「ハードSF」
「E≠mc2」
「〈宇宙塵〉巻頭言」
「宇宙の眼」
「女性とSF/女性のSF」
「〈SFマガジン〉への投稿」

SFのテーマ概説
「機械と人間(ロボット・サイボーグ・ミュータント)」
「タイム・トラベル」
「SFマセマティカ」

SF史
「日本SF史雑論」
「日本SFの今日」
「日本SFの30年―同人誌〈宇宙塵〉から見たその歩み―」
「〈宇宙塵〉の作家たち」
「SF児童文学のあゆみ」

作家論・作品論
「「ウェルズ・ショック」のあとさき」
「大器用(ビッグ・スキル)・大容量(ビッグ・キャパシティ)の人 小松左京『蟻の園』解説」
「眉村卓『黄色い夢、青い夢』解説」
「山田正紀『氷河民族』解説」
「堀晃 ハードSFの新星」
「ハル・クレメント『窒素固定世界』訳者あとがき」
「ラリイ・ニーヴン『インテグラル・ツリー』訳者あとがき」
「リングワールド建設公団の発足によせて」
「空想科学」とJ・P・ホーガン 『未来からのホットライン』訳者あとがき」
「ブラッドベリぎらい」

作品評
「寸評」
「宇宙塵さろん/月評」
「批評について」
「現代SF事情」
「正月休みにこの一冊 SF作品から」
「SFレビュー アーサー・C・クラーク『都市と星』」
「映画評」

マイ・フェイヴァリット
「アンケート回答」

ファン活動
「ファンダム、この割り切れないもの」
「SFファンとは何か?」
「SFファンのある位置づけ」
「ファンダム」
「日本ファンダムの現況」
「ファンダム」

サイエンス・エッセイ/SF的文明論
「ミュータント児童を考える」
「コンピュータ時代の選挙と議会」
「エッセイ」

インタビュー
「SF・テクノロジカル・SF」(聞き手=志賀隆夫・新戸正明)



柴野拓美

(シバノタクミ )

1926年石川県生まれ、2010年歿。東京工業大学機械工学科卒。日本初のSF同人誌〈宇宙塵〉を1957年5月の創刊より、晩年まで一貫して主宰、編集。〈SFマガジン〉に先立つこと2年前の創刊であり、この同人誌は星新一をはじめ数多のSF作家、翻訳家、評論家などSF関係者を輩出した。1962年に第1回日本SF大会を主催。また小隅黎(こずみ・れい)の筆名で作家として『北極シティーの反乱』などを発表、翻訳家としてラリイ・ニーヴン、J・P・ホーガン、E・E・スミスをはじめ多数の作品を手がけた。日本を代表するSFファンとして世界的に知られ、世界SF大会では1996年ロサンジェルス大会と2007年横浜大会で主賓(ファン・ゲスト・オヴ・オナー)をつとめた。


牧眞司

(マキシンジ )

1959年東京都生まれ。東京理科大学工学部工業化学科卒。SF研究家・文芸評論家。書評や文庫解説を多数手がける。著書に『世界文学ワンダーランド』ほか、訳書にマイク・アシュリー『SF雑誌の歴史 パルプマガジンの饗宴』『SF雑誌の歴史 黄金期そして革命』、編著に『ルーティーン 篠田節子SF短篇ベスト』『柴野拓美SF評論集』、また大森望との共編で『サンリオSF文庫総解説』がある。