エスエフキショテンガイ

SF奇書天外

北原尚彦


SF奇書天外

ジャンル
ノンフィクション・その他 > 評論・研究
ノンフィクション・その他 > SF
SF > 評論・研究
レーベル
キイ・ライブラリー

判型:四六判並製
ページ数:334ページ
初版:2007年8月30日

ISBN:978-4-488-01524-4
Cコード:C0095

写真:小島アツシ
装幀:岩郷重力+WONDER WORKZ。


内容紹介

戦後のSF史・古書史に燦然と輝く(あるいは、ほとんど知られることのなかった)綺羅星のごとき奇書、珍本。マニアたちのあいだで密かに語り伝えられる、奇妙奇天烈、摩訶不思議な小説を読みに読んだ、その道の第一人者が網羅して紹介する。ポルノSFから自費出版書籍まで、カラーを含む図版300点近くを収録。すべてのSFファン・古書ファンに贈る必携の1冊。はしがき・著者あとがき=北原尚彦


目次

 はしがき

 一九四〇年代後半〜五〇年代

コレクター垂涎の『醗酵人間』
あっと驚く翻案童話『龍宮城』
エーテルの風が吹く『科学童話 電気の国をゆく』
親類が書いた(?)『空とぶ怪艇』
怪しい奇想短篇集『魂の飛ぶ男』
遂に巡り会った『宇宙探偵 星に消えた子』
怪奇実話作家の書いた『遊星人現わる』
これが推理小説? 『淫神邪教事件』
《星雲》生みの親の『秀吉になった男』
日本だって革命が起こるぞ! 『赤い太陽』
電力界ファンタジイ『電力の鬼』
火星推進機はどこへ? 『バラモンの洞窟』ほか諸々

 一九六〇年代

ゲルマン神話+世界史+α=『落・奈落』
地方出版のSF童話集『昆虫人間の朝』
ベストセラー推理作家のSF『太陽と砂』&『おお21世紀』
ノストラダムス作家のスパイSF『危機の数は13』
後の直木賞作家のエロスパイ小説〈P07号〉シリーズ
ホントに翻訳? ポルノSF『性にとらわれて』
SFセミナー明けの大発見『エミトン』
復刊はまず不可能? 『キチガイ同盟』
森奈津子さん好み(?)のSMSF『不適応者の群れ』
大ハズレな未来予測たっぷり『1980年の恋人』
作者は実は×××と同一人物の『改造人間』
しっかり時間SFしている金属啓蒙書『アルミニウム物語』
マンジュウ本の幻想短篇集『出発してしまったA’』

 一九七〇年代

超振動のイチモツで地球女とやりまくる《惑星からきた伊達男》シリーズ
全軍特攻で日本軍勝利! 『小説 本土決戦』
超宇宙人?による《自動書記(宇宙通信)》心霊小説『ケェシェマレ』
三島由紀夫モドキが異世界の帝国を支配する『妖談 霞ヶ関ビル十三階』
技術系企業の社長が書いた破滅SF『最後の文明人記録』
一九七〇年代を代表する奇書『七次元よりの使者』
菊地秀行「幻の第一作」はポルノ(?)『課外授業』
レトロ感タップリのジュヴナイルSF『SOS東京』
書店にはないが新古本屋にはある『少年エスパー鬼無里へとぶ』
知られざる空想怪奇宇宙小説『時空機物語』
ハチャメチャなSWパロディ『バター・ウォーズ』
歯科医が書いた虫歯SF『海底に咲く花』
ミステリ界の女王が描いた奇想天外SF『赤い爪痕』
全く意味不明の滅茶苦茶翻訳SF『21世紀の顔』

 一九八〇年代

未来人が現代女性とやりまくる『セックス・マシーン』
架空の書が現実と化したクルムヘトロジャン『へろ』
有名な法廷ミステリ作家が別名で書いた『超妖獣Ψ(プシイ)の逆襲』
21世紀書き直しバージョンも存在した『謎のテンプラ中佐』
「その頃、はるか未来では」って??? 『時の輪舞 めざめゆく宇宙』
孫悟空は来日していた! 『新西遊記 アクション イズ ラブ 卑弥呼VS孫悟空』
国会議員が未来予測した御当地SF『二十一世紀 神戸未来物語』
宇宙航空学から未来予測した『宙航{スペースヨット)レース1999』
阿含宗管長の書いた××オチ破滅SF『一九九九年地球壊滅』
超能力でやりたい放題! SFポルノ『怪盗お花七変化』
当時最先端だった試験管ベビーSF『笑う受精卵』
古参SFファンが東北で出した私家版SF短篇集『吸血観音』
独自のジャンルを開拓したSF短歌『ウルの墓』

 一九九〇年代

直木賞作家が書いた宗教SF『時のエリュシオン』
北海道産の医学SF『REMAN―リマン誕生―』
大ネタてんこ盛りの破滅SF『2025年地球横転す』
異星の知性体が人類を導く先は?『アンドロメダ知性体』
ほんとに翻訳? 謎のファンタジイ『オンゴロ』
九〇年代最大の奇書! 革命SF『皇帝円舞曲』
読みごたえたっぷり、新風舎の自費出版SF群
知られざる多作ファンタジイ作家・雨宮雨彦
有名人の人名もじりの嵐! 政治SF『ポリティア・タレンティ』
ポルノSFの流れを変えたナポレオン文庫
アニメ脚本家の書いた江戸SF『大江戸フランケンシュタイン』
ローダン訳者による改変歴史飛行船SF『飛行船帝国』

 あとがき
 索引



北原尚彦

(キタハラナオヒコ )

1962年東京都生まれ。青山学院大学理工学部物理学科卒。作家、評論家、翻訳家。日本推理作家協会員。横田順彌、長山靖生、牧眞司ら各氏を擁する日本古典SF研究会では会長をつとめる。〈本の雑誌〉ほかで古書関係の研究記事を長年にわたり執筆。主な著作に、短編集『首吊少女亭』(出版芸術社)ほか。古本エッセイに『SF奇書天外』『SF奇書コレクション』(東京創元社)、『シャーロック・ホームズ万華鏡』(本の雑誌社)、『新刊!古本文庫』『奇天烈!古本漂流記』(以上、ちくま文庫)など、またSF研究書に『SF万国博覧会』(青弓社)がある。主な訳書に、〈ドイル傑作集〉全5巻(共編・共訳、創元推理文庫)、ミルン他『シャーロック・ホームズの栄冠』(論創社)ほか多数。