常に太陽に同じ面を向ける植民惑星の、永遠の昼と夜に挟まれた黄昏地帯で、ゆるやかに衰退してゆく人類。ソフィーは愛する対象であり革命を志すビアンカをかばって街を追放されるが、永遠の夜の中で異質な知的生命体と出会い、人類がこの過酷な惑星で生き延びるための重大な秘密に迫ってゆく……ネビュラ賞・ローカス賞受賞作『空のあらゆる鳥を』の新鋭作家が放つ、清新なSF。ローカス賞SF長編部門受賞・ヒューゴー賞候補作。
市田泉
(イチダイヅミ )1966年生まれ。お茶の水女子大学文教育学部卒。英米文学翻訳家。訳書にジャクスン『ずっとお城で暮らしてる』、キャロル『薪の結婚』、サマター『図書館島』、ジョイス『人生の真実』、ヴクサヴィッチ『月の部屋で会いましょう』(岸本佐知子と共訳)他多数。