若手アイリッシュ作家が、合衆国横断の旅に出た。“ダブリン”と名のつく九つの町をたどり、アメリカのなかにアイルランドの痕跡を探す。ロックンロールのルーツから、エルヴィス、JFKまで、とびきり饒舌な旅行記。
ジョセフ・オコーナー
1963年、アイルランドの首都ダブリン生まれ。ユニヴァーシティ・カレッジ・ダブリンでアイルランドにおける英語文学を専攻して修士号を取得後、イングランドのリーズ・メトロポリタン大学で映画脚本創作を学び修士号を取る。『アシッド・ハウス・ブルー』『ダブリンUSA アイリッシュ・アメリカの旅』などを発表したのち、2002年に刊行した歴史小説Star of the Seaが英語圏で100万部を売り上げる大ベストセラーになり、作家として一挙に知名度を上げた。2014年以降は、アイルランド南部のリムリック大学に設けられた〈フランク・マコート記念創作講座〉の初代教授として文学作品の創作を教えている。
茂木健
(モギタケシ )翻訳家。訳書にワイルズ『時間のないホテル』、ウィルスン《時間封鎖》三部作、ウォルトン『図書室の魔法』、《ファージング》三部作、ウェンディグ『疫神記』、ティドハー『ロボットの夢の都市』など。