移民船の着陸を前に、スパクルと人間との和解は成るのか? 権力を独占しようとするプレンティス総統と、暴力的なゲリラ軍の指導者ミストレス・コイルは互いを信用しないまま共通の敵を前に足踏みをしていた。トッドとヴァイオラは、なんとか二つの民族の和平まとめようとする。一方スパクル側には意外な情報源が……。3部作でガーディアン賞、コスタ賞、カーネギー賞を独占したYA文学の金字塔。巻末に付録短編「新世界」を収録。
金原瑞人
(カネハラミズヒト )1954年生まれ。翻訳家・法政大学教授。訳書にディレイニー『魔使いの弟子』、『魔使いの呪い』『魔使いの秘密』、ブロック〈ウィーツィ・バット・ブックス〉全5巻プライス『500年のトンネル』(以上東京創元社)、ストラウド『バーティミアス』(理論社)、クラッチャー『アイアンマン』(ポプラ社)、ローズ『ティモレオン』(中央公論文庫)、シアラー『青空のむこう』(求龍堂)、アランハフト『ラスト・ドッグ』(ほるぷ出版)、ウェストール『ブラッカムの爆撃機』(岩波書店)など。エッセイに『翻訳家じゃなくてカレー屋になるはずだった』(牧野出版)、編著書に『12歳からの読書案内』などがある。