自己自身と自己の自由からの逃避を分析した『自由からの逃走』の続編。いかにして自己自身と自己の自由が獲得されるかが分析される。詳細な事象の説明を機軸にした複雑な現代社会における倫理の本質と人間追究の書。
エーリッヒ・フロム
1900年、ドイツのフランクフルトに生まる。ハイデルベルク、フランクフルトの大学で社会学、心理学を専攻し、1925年以後は精神分析学にも携わり、精神分析的方法を社会現象に適用する新フロイト主義の立場に立ち、社会心理学界に重要な位置を占めた。ナチに追われてアメリカに帰化し、メキシコ大学などの教授を歴任。1980年没。