第16回日本ファンタジーノベル大賞優秀賞受賞作
草野哲也は、雨降る深夜の仕事からの帰り道、轢き逃げ事故を目撃する。雨にさらされ、濡れた服のまま警察からの事情聴取を受けた草野は、風邪をひき熱まで出てきた。事故で死んだ青年の姿が見えるなんて、かなりの重症だ……。幽霊との凸凹コンビで、ひき逃げ犯を追う主人公の姿を、ユーモアたっぷりの筆致で描く、第16回日本ファンタジーノベル大賞優秀賞受賞の著者デビュー作。解説=小池啓介
越谷オサム
(コシガヤオサム )1971年東京都生まれ。2004年『ボーナス・トラック』で第16回日本ファンタジーノベル大賞優秀賞を受賞しデビュー。著書に『陽だまりの彼女』『金曜のバカ』『いとみち』『まれびとパレード』『四角い光の連なりが』『たんぽぽ球場の決戦』などがある。