過度の時間旅行は、あなたの精神を損なうおそれがあります――1967年に開発されたタイムマシンを厳格に管理すべく、国家から独立した巨大組織〈コンクレーヴ〉が誕生。時間旅行を独占するのはもちろん、タイムトラベラーが起こした時間犯罪もこの組織が対処する。だが、タイムトラベルには人格に及ぼす深刻な副作用があり、ある殺人事件を巡ってその恐るべき事実が明るみに……異色の時間SF!
ケイト・マスカレナス
1980年生まれ。オックスフォード大学で英文学を学び、ウスター大学で文学研究と心理学の博士号を取得。広告コピーライター、製本業者、ドールハウス作者などを経て、2017年から臨床心理士となる。2018年に『時間旅行者のキャンディボックス』で作家デビュー。
茂木健
(モギタケシ )1959年生まれ、翻訳家。訳書にウィルスン《時間封鎖》三部作、ティドハー『完璧な夏の日』、ウォルトン『図書室の魔法』《ファージング》三部作ほか多数。著書に『バラッドの世界』『フィドルの本』。