第二次世界大戦下、不死身の英空軍エースとして名を馳せる“高射砲”マカーク。隻眼、葉巻と二丁拳銃がトレードマークの彼はある日、禁断の真実を知る──本当の彼は仮想空間に囚われた、人ならぬ存在だったのだ! 西暦2058年の世界で目覚めた彼は、仮想現実と人格移植研究に潜む陰謀を知る。はたして彼は、地球と火星に迫る危機を阻止できるのか? 英国SF協会賞を『叛逆航路』と同時受賞した、拡張現実SFの傑作登場! 訳者あとがき=三角和代
ガレス・L・パウエル
1970年、イングランド南西部のブリストル生まれ。グラモーガン大学(現サウス・ウェールズ大学)で人文科学と創作を学び、2008年まで大手ソフトウェア会社に勤務。〈インターゾーン〉、〈ソラリス・ライジング3〉などに短篇を執筆し、短篇「アクアク・マカーク」で2007年度インターゾーン読者賞を受賞。同作を下敷きにした『ガンメタル・ゴースト』で2013年度英国SF協会賞を受賞(アン・レッキー『叛逆航路』と同時受賞)。
三角和代
(ミスミカズヨ )西南学院大学文学部外国語学科卒。英米文学翻訳家。カー「帽子収集狂事件」、ブラウン「シナモンとガンパウダー」、グレアム「罪の壁」、タートン「イヴリン嬢は七回殺される」など訳書多数。