「日本SFが成し遂げた最高の達成」――飛浩隆
マインド・イーターとは、人間を完全に異質なものに変えてしまう害意をもった鉱物的存在であり、音楽であり、言語である。
応戦の術はない。
宇宙へ出た人類に襲いかかったもの、それがマインド・イーター。ひとつ前の宇宙の残滓であり、人間に悪意をもつ、小天体の姿をした存在。精神を食いちぎり人を異質なものに変える。これを破壊せんと連合はハンターを育成し宇宙へ送るが、戦いは絶望的だ。しかもハンターがM・Eの顎に倒れると、精神的に強く結ばれた恋人や肉親までもが変貌するのだ。日本SFの里程標的傑作を、書籍初収録となる2短編を加えた完全版で贈る。創元SF文庫版あとがき=水見稜/作品解説=飛浩隆/作者解説=日下三蔵
「野生の夢」
「サック・フル・オブ・ドリームス」(書籍初収録)
「夢の浅瀬」(書籍初収録)
「おまえのしるし」
「緑の記憶」
「憎悪の谷」
「リトル・ジニー」
「迷宮」