人を真なる道に導く、と予言されて生まれてきた白珠(はくじゆ)は、ある事件をきっかけに右目と宮城(きゆうじよう)内での地位を失い、世捨て人のような生活を送っていた。だが、妹の代わりに旧都香久(かぐ)の御所守(ごしよもり)を買ってでたことから、運命の歯車は大きく回り始める。鬼の巣窟となった旧都に巣くっていたのは……。『星砕きの娘』から遡(さかのぼ)ること数百年、星の目を持つ男と鬼との闘いを描いたファンタジイ大作! 解説=東雅夫
松葉屋なつみ
(マツバヤナツミ )静岡県出身。筑波大学卒業。『歌う峰のアリエス』でC★NOVELS大賞を受賞し、中央公論新社C★NOVELS Fantasiaにて同書を刊行。『沙石の河原に鬼の舞う』で第四回創元ファンタジイ新人賞受賞(刊行時に『星砕きの娘』に改題)。