母の遺品整理中にモーリーン・シャンドという女性の日記帳を見つけたエイミー。一見平凡なその記述に違和感を覚えた彼女は、モーリーンについて調べはじめる。だが、18年前にシャンド家で起きた殺人事件のことを知り、モーリーンの母アイリスや姉のシーラとじかに接触を持った直後から、エイミーの身辺では不審な出来事が相次ぐ。シャンド家の事件はまだ終わっていないのか? 幾千もの嘘が彩る過去の悲劇の真実とは。解説=千街晶之
日暮雅通
(ヒグラシマサミチ )1954年生まれ。青山学院大学卒。日本推理作家協会、日本文藝家協会会員。ヴァン・ダイン『僧正殺人事件』、ドイル『新訳シャーロック・ホームズ全集』など訳書多数。著書『シャーロック・ホームズ・バイブル』で日本推理作家協会賞を受賞。