●桜庭一樹氏推薦――「品切れと知って、本棚で大切に保管し続けた“青春の一冊”です。」
春までは受験も遠い第4学級生として控え目な青春を送っていたミランダ。だが今この夏の街をゆく彼女は、マタニティウェアをつけ、人々の好奇のまなざしを浴びている。しかも、膨れたおなかの中に赤ん坊の姿はなく、ぶざまに詰め物がしてあるだけだった……。思春期の平凡な少女に一体何が? 鮮やかな英国女流サスペンス!
直良和美
(ナオラカズミ )東京生まれ。お茶の水女子大学理学部卒業。英米文学翻訳家。主な訳書、ローザン「チャイナタウン」「ピアノ・ソナタ」、フレムリン「泣き声は聞こえない」、デ・ジョバンニ「集結」、テイ「ロウソクのために一シリングを」など。