解体され、内臓を抜かれた死体……解体屋事件と呼ばれる連続殺人事件の犯人は人形遣いと名乗る人間だった。遺体の声を聞くという独特なプロファイリング手法で数々の事件を解決してきた分析官は、死体から何を聞き出すのか?
ライナー・レフラー
1961年、ドイツ、バーデン・ヴュルテンベルク州生まれ。50歳で本書を発表するまでスーパーやガソリンスタンドの店長、機械工などの仕事を転々とした。仕事の傍ら、1985年から87年まで、ドイツ版「MAD」誌に寄稿し、98年からはライナー・ハンチュクのペンネームで世界最長のSF小説シリーズとして知られる〈宇宙英雄ローダン〉シリーズのファンによる二次作品や、同シリーズから派生した〈アトラン〉シリーズの書き手のひとりとして健筆をふるったこともある。
酒寄進一
(サカヨリシンイチ )ドイツ文学翻訳家。主な訳書にイーザウ〈ネシャン・サーガ〉シリーズ、フォン・シーラッハ「犯罪」「罪悪」「刑罰」、ノイハウス「深い疵(きず)」「白雪姫には死んでもらう」「穢(けが)れた風」「悪しき狼」「生者と死者に告ぐ」「森の中に埋めた」「母の日に死んだ」他多数。