囚人493ことモンモランシー。警察から逃げる際瀕死の重傷を負ったが、運良く若き外科医ファーセットの治療の被験者となり、一命をとりとめた男。無事刑期を終えたモンモランシーは高級ホテルに滞在しながら、昼間は紳士、夜は泥棒、ふたつの顔を使い分け、次々とお宝を頂戴していく。だがある日暴れ馬を取り押さえたことで、彼の運命は大きく変わることに。痛快シリーズ第一弾。訳者あとがき=杉田七重
エレナー・アップデール
1953年イギリス南ロンドンのカンバーウェル生まれ。オックスフォード大学を卒業後BBCに入り、テレビとラジオの番組製作に携わる。子育てのために退職。以来さまざまな仕事に関わりながら、小説を書き始める。〈怪盗紳士モンモランシー〉シリーズでデビュー。他に著作として『最後の1分』『天才ジョニーの秘密』などがある。
杉田七重
(スギタナナエ )東京都生まれ。東京学芸大学卒。英米文学翻訳家。主な訳書にジェラルディン・マコックラン『世界のはての少年』、ドナ・バーバ・ヒグエラ『最後の語り部』、イヴリン・スカイ『ダムゼル 運命を拓きし者』、エドワード・ドルニック『ヒエログリフを解け――ロゼッタストーンに挑んだ英仏ふたりの天才と究極の解読レース』がある。