秋にアフリカに渡り、春にはヨーロッパに帰るはずのコウノトリが、今年はかなりの数、帰らなかった。なぜか? 東欧から中東、アフリカへとルート調査を続ける青年は、凄惨な連続殺人事件に巻き込まれる。渡りの道に隠されていた真実とは? 世界的ベストセラー『クリムゾン・リバー』のグランジェ、驚嘆のデビュー長編登場!
ジャン=クリストフ・グランジェ
1961年、パリ近郊生まれ。ソルボンヌ大学卒業(フローベール研究)後、ジャーナリストとして世界各地を飛び回る。「パリ・マッチ」、「フィガロ・マガジン」、「ナショナル ジオグラフィック」などに記事を書いていたが、94年に『コウノトリの道』で小説家デビュー。98年刊行の第二作『クリムゾン・リバー』は、ジャン・レノとヴァンサン・カッセルが二人の刑事役で映画化され、世界的に大ヒットした。他に『通過者』、『死者の国』など多数の著書がある。
平岡敦
(ヒラオカアツシ )1955年生まれ。早稲田大学文学部卒業。中央大学大学院修了。現在中央大学講師。主な訳書に、カダレ『誰がドルンチナを連れ戻したか』、グランジェ『クリムゾン・リバー』、ビュッシ『恐るべき太陽』、ジャプリゾ『シンデレラの罠』、カサック『殺人交叉点』他多数。