*第5位『IN★POCKET』2012年文庫翻訳ミステリー・ベスト10/作家部門
悪魔と超自然現象にまみえるため、世界を渡り歩く謎の男サイモン・アーク。狂信的な信仰行為で知られる痛悔修道会の儀式の最中、多数の同輩がいる中で信者が刺殺された事件、呪いのナイフや女妖術師が引き起こしたとおぼしき殺人、警戒厳重な古城からのナチス戦犯の消失……いずれ劣らぬ怪奇な事件に、オカルト探偵が犀利な推理力で挑む8編を収録した、瞠目の第三短編集。解説=木村仁良/解説=鳥飼否宇
「焼け死んだ魔女」
「罪人に突き刺さった剣」
「過去から飛んできたナイフ」
「海の美人妖術師」
「ツェルファル城から消えた囚人」
「黄泉の国への早道」
「ヴァレンタインの娘たち」
「魂の取り立て人」
エドワード・D・ホック
アメリカの作家。1930年ニューヨーク州生まれ。1955年、雑誌にサイモン・アークもの第1作となる短編「死者の村」が掲載されデビュー。以降50年以上にわたり、短編ミステリの第一人者として活躍し続けた。サイモン・アーク、怪盗ニック・ヴェルヴェット、レオポルド警部やサム・ホーソーン医師など、多種多彩なキャラクターを起用して謎解きの醍醐味を満喫させる作風は本国でも高く評価され、2001年にはアメリカ探偵作家クラブ(MWA)生涯功労賞を受賞したほか、数々の栄誉に輝いている。2008年没。